古く立坂神社は「高野御前」ともいわれ、「草鞋(わらじ)神」と称されていた。海善寺(西方廃寺)の雲水が、諸国修行に出る際に草鞋を供えて、旅の安全を祈つたいう。 当社の由緒は詳かでないが、中臣氏の一族が祖神を祀つたのが草創ではあるまいか。 旧社地は桑名市東方1895−1桑陽保育所の地とされている。この地に石碑がある。 明治41に式内社尾野神社の境内社へ合祀されることになつた。 尾野神社本殿の右隣に社殿がある。 |
尾野神社 当神社は「尾野神社」と申しまして御祭神は天神帯日子命があまつりしてあります。 この神様は第五代孝昭天皇の皇子であらせられこの地方開拓の祖神であります。延喜式神名帳に桑名郡十五座のうちの「尾野神社」一坐とあるのがこの社であり別名「船着大明神」とも申します。船着の名は旧桑名市街が大部分海であった大昔にこの東方地区が町屋川と揖斐川の河口であり、伊勢湾の湾入と相交錯した地勢であったことが想像され従って船の出入りも考えられるのでこの名があるのでしょう。 このように大昔から移動することなく現存する立派なお社ですから明治29年9月28日県社に列格したのであります。 尚境内の西の丘陵はみ霊さまと通称する陵墓で御祭神と関係ありそうに思われます。 客宮 立坂神社由来 向かって右のお社は本宮立坂神社と申します。 昔はこの地より西の方、今の梅園町の桑陽保育園の地にあって今尚旧跡が残っております。俗に草鞋神と称えて足止めの信仰があり、この神様の門前にわらじを供えて家出人の足を留めて頂くことを祈り、又は旅の安全を祈ったのであります。 社頭掲示板 |
立坂神社 立坂は多知佐加と読り○祭神詳ならず 神社覈録 |