所在地・電子国土


 所在地を明示することは意外と難しいのです。
 住所は資料によって異なる場合がありますし、昨今のように市町村合併が行われていると正しい住所表示を確定することだけでもたいへんです。
本資料の住所は「全国神社祭祀祭礼総合調査」(神社本庁平成7年)を基本として、住所表示の変更にはできる限り対応をしていきます。
「全国神社祭祀祭礼総合調査」は神社自身が報告した住所を元にしていますから、最も正しいのではないかと推察されます。

 実際の場所を確定する(確かめる)のも難しい事があります。
現地を訪ねたときに社名の表示と「式社」であることの表示があれば助かるのですが、何の表示もない神社もあります。
人家から離れていたり、近くの人家が不在の時などは尋ねる事もできません。地元の人に尋ねてもそれが確証とはならない場合もあります。
「○○神社がこの近くにありませんか?」と尋ねても、「さあ、聴いたこともないなあ」と答えられ、次の角を曲がったらそこに大きな神社があった事もあります。
 神社の名称が地元では異なっている場合もあります「諏訪神社ならばあるがなあ」と言われて、その諏訪神社が式社の事なのか否か解らない場合は、現地で立ち往生してしまいます。事前調査が充分であれば避けることは可能なのですが。

 事前調査をしても、その調査した資料が誤っている場合もあります。「式内社調査報告」には地図が付けられ、所在地が明示されているのですが、それが違ったりしていると全く見当はずれの場所をウロウロすることになります。特に地方では住所(字名)は広大な地域のこともあって住所だけでは調べ切れません。地番(番地)で聴いて解るのは大都市だけです。

 本資料では神社の位置表示を緯度・経度で行っています。これは「絶対的な位置表示を行えば迷うことはない」と思ったからです。
計測は以下のように行いました。
(1)当初は2万5000分の1の地図上で定規を使って算出しました。(大変だった)
(2)その後ドイツ製(だったと思う)の携帯型GPS(これがあると知った時は感激しました)を使ったがすぐ故障し、使用不能となりました。
(3)AuからGPS付きの携帯電話がでたときは飛びつきました。(携帯電話が繋がらないところでは計測できない!!)


2005年度から国土地理院の「電子国土」を利用することが可能となり、常に最新の地図データ上に所在地をプロットして表示をすることが可能になりました。(国土地理院様大感謝です)
利用するためにはADSL以上の回線速度がないと若干苦しいようです。
また、コンピュータのセキュリティ設定によっては、表示に際して確認と表示の認可を行う必要がある場合があります。


広域の地図で確認をしたいのであれば国土地理院の地図閲覧サービスを利用されると便利です。
緯度・経度を指定すると、その地区の地図が表示されますし、表示された地図上をクリックするとその場所の緯度経度が示されます。
地図閲覧サービス

カーナビゲーションの載った車で、目的地を緯度・経度で指定できる種類であれば、道に迷うことは少なくなります。