石川県金沢市四坊高坂町黄金清水があり、波自加弥神社の旧社地とされている。 黄金清水から東に少し進んだ所に八幡神社があり、波自加弥神社が黄金清水にあった頃は、この神社のある所が奥の院だったと伝わっている。 奈良時代、この地方が大干ばつに見舞われた時、国造(くにのみやつこ)が雨乞いのために当社に籠(こも)った。すると、37日目の満願日に霊水が湧き出して人民は救われた。人々は神に感謝し、供え物をしようと思いましたが、長く続いた旱魃(かんばつ)のため供える物がなかなか見つからず、たまたま干天下(かんてんか)にも自生していた生姜を捧げた。これが毎年6月15日に行われる、全国に類例のない「しょうが祭り」の起こりである。 |
黄金清水 黄金清水の霊水 金沢市四坊高坂町 ■この清水(しょうず)周辺は、波自加彌神社(はじかみじんじゃ)の元社跡(もとやしろあと)と推定されている。ハジカミとは生姜の古名のことで日本で唯一香辛料の神をまつる神社である。 ■一千三百年前の奈良時代、加賀の国に日照りが続き、水を求めて国造(くにのにやつこ)のコウノトという人がこの地にあった波自加彌神社で祈願したところ、三十七日目の満願日に金色(こんじき)に輝く霊水がコンコンと湧出した。人々はこれで蘇生し、たまたま旱天下(かんてんか)に自生していた薑(はじかみ=生姜の古名)を供え神恩に報いた。これが黄金清水の起こりである。 ■その後、波自加彌神社は寿永2年(1183)の源平北国合戦のおり兵火に罹(かか)り亡失し、現在の花園八幡町へ移転遷座したが、霊水の湧き出た6月15日を大祭と定め、爾来、他では類を見ない金沢の奇祭「しょうが祭り」として連綿と受け継がれている。 ■この清水には砂金も生じたため黄金清水と呼ばれ、堅田城(金沢市指定史跡)の水源として黄金の樋(とい)で水が引かれたとの伝説もあり、代々村人は霊水と崇めてきた。しかし、長年の土砂の堆積により沼地化していたものを、近年村人達のボランティアにより整備され、面目を一新した。 ■付近一帯の湧き水や鉱泉のほとんどが、鉄分の多い茶褐色なのに対し、この霊水は岩盤から湧出する無色透明で大変おいしい水である。波自加彌神社の大祭では、この水を使って神前で生姜湯が謹製され、多くの参詣者に振舞われている。 波自加彌神社 宮司 社頭掲示板 |
八幡神社 四坊高坂八幡宮は文正年代此の神を勧請の社也と、往時は田近山の諸邑の合同地に当たり大村であった由、波自加彌神社の奥社と伝承す。社下に黄金清水あり、砂金の出る清水と申し伝えらる。明治6年村社に列せられ同43年社殿を改築し八幡神社と改称す。 石川県神社庁 |