畑の中に大きく鬱蒼とした森がある。。 倭姫命が御巡幸の時、飯野の高宮に皇太神を奉祭したおり、ここに機殿をたてたとされている。 地元では下館 (しもたち) さん、 下機殿 (しもはたでん) とも呼んでいる。 この地方は古くから紡織業と関係が深く、 神様に奉る絹や麻を奉じる服部神部という人々が住んでいた土地である。 現在も下御糸 (みいと) 、 上御糸、 中麻續 (おみ) 、 機殿、 服部などの地名があり、 機殿神社、 麻続神社という氏神さんもある。 神服織機殿神社は、 皇大神宮の神御衣 (かんみそ) のうち、 和妙 (にぎたえ) を奉織する機殿 (八尋殿:やひろでん) の守護神をお祭りしている。 伝承では服部神部の祖神、 天御桙命 (あめのみほこのみこと) と、 奉織工の祖先、 天八千々姫命 (あめのやちちひめのみこと) をお祭りするといわれている。 |
麻刀万(麻刀方)を円方とし、『倭姫命世記』垂仁天皇25年3月の条に、神衣祭の起源を説いた箇所に「円方機殿」の名が現われている。この記事と「服部麻刀方神社」とが結びつけられて、神服機殿神社を服部麻刀万神社二座に比定している。 |
御衣奉織行事 ●期日:5月1日〜15日・10月1日〜15日 井口中町神麻続機殿神社・大垣内町神服織機殿神社 昭和50年9月27日市指定 一般におんぞさんと呼ばれる。皇太神宮の神御衣祭にお供えする御衣奉織の行事である。御衣には、和妙(絹)と荒妙(麻)があり、大垣内町の神服織機殿神社では和妙を、井口中町の神麻続機殿神社では荒妙を、八尋殿で織り奉る。 奉織工はいずれも地元の人々である。奉織に際しては斎館で身を清め白衣・白袴を着け、更に御塩で清めを受ける、1日朝、両社それぞれに神御衣奉織始祭が行われたあと、早速糸繋ぎや管巻きにかかる。織立てが始まると、左右に走る杼の音や筬を引く音が、静かな神域に流れる。 布が織り上った13日には、神御衣奉織鎮謝祭の祭儀が行われ、その夜、神職に送られて、皇太神宮で行われる14日正午の神御衣祭に向かって出発していく。 |
神服織機殿神社 神服織機殿神社(かんはとりはたどのじんじゃ) 皇大神宮所管社 神服織機殿鎮守神(かんはとりはたどののまもりのかみ) 祭神は神御衣祭(5月と10月の14日)に供進される和妙(にぎたえ・絹布)を奉職する御機殿(八尋殿・向かって右の萱葺の建物)の鎮守の神、神服織機殿鎮守神。社地には小社殿ながら、所管社の神服織機殿神社末社八所、祭神は神服織機殿鎮守御前神(かんはとりはたどののまもりのみまえのかみ)がご鎮座されている。 神宮神職が参向(14日間)し、地元の者が古い伝統のままに奉職を奉仕している。下機殿(しもはたどの)とも呼ばれている。 神宮会館 |