昔、この地に銅のたたらがあったと言う。また、周辺からは弥生式土器や金属器が出土している。御火社(こひしゃ)、金谷権現とも称する。別名、金山神社。 |
金山神社 阿波三峰の一つである中津峰山(標高773m)の北麓徳島市多家良町立岩に鎮座。延喜式内社で鍛冶の神 金山毘古神を主祭神とし境内に八咫の鏡を製作した天津麻羅(立岩神社)を祀る。 古来、この地に銅の製練・鋳造所があったと伝えられ、神社右脇の山が抉れた部分は古代のたたら跡といわれている。 阿府志(1700年代末編集された徳島藩の史書)にも「宮井村 金谷にあり、俗に御火社と言う」と記され、また、弥生式土器の出土や周辺に点在する古墳等からも、古代金属器の製作集団として勢力を振っていたことがうかがわれる。現在、氏子によってたたら音頭やたたら(古代の溶鉱炉)の技術が伝承され、また周辺の地名も「金谷」「多々羅川」「八多町」(八咫の名の起りか)「小路地」「尾羽丁」「居内」「宮井」等が残っており、氏子の苗字にも「岩金」「金沢」「八田」「石田」「石尾」「立岩」等がある。 また、当社に伝存する御神体は、鏡を正面に抱いた金山比古神の神像であり、「金山はん」として氏子に尊崇されており当社の北西80mに鎮座する日本最大の巨大陽石天津麻羅とあわせ、我が国冶金技術発祥の地と推定されている。 社頭掲示板 |