山腹の小社。道路の上。線路近くに鎮座する。 伝承に依ると、古瀬の大倉比売神社がこの戸毛に流れたという。 志賀剛は古瀬の社を式内社「許世都比古命神社」に比定し、当社を式内社「大倉比賣神社」としている。 |
大倉姫神社 巨勢山の南北の尾根が起伏し乍ら下りその山脚が巨勢の北境を堺している所に大倉比売神社がある。 神名式に「貞改号 大倉比売神社 一名雲櫛社」とあるのがこれに当たるであろう。 小祠ではあるが、いま巨木の古株もあり、境内はものさびている。この社を宇久比須社と云ったのは、雲櫛を通俗に訛ったからである。ウングシはウグスとなり得るが、ウグヒスとはなり得ないし、また別に鶯谷などという小字名があるわけではない。この無理な訛りが却って式社たるの一証となる。 御所市史 |