元禄の干拓前にはこの辺が海岸線と見られ、「浜殿」にふさわしい地である。 この地を、豊玉彦の墳墓と伝える。 |
濱殿祭(はまどのさい) 濱殿神社(はまどのじんじゃ)にて濱殿典饌の儀を執り行いました。 夜、平山家の屋敷に仁位の重役が集まり、神饌の入った重箱を風呂敷に包んで、濱殿様へ向かいます。 濱殿典饌とは、神饌(龍宮御饗)を濱殿様にお供えする祭儀で、「濱殿」とは海神「豊玉彦命(大綿津見神)」の事を指しています。 龍宮御饗(りゅうぐうのみあえ)は、平山家が代々調製して、濱殿、御子神社、和多都美神社(現在は途絶中)にお供えしてきました。 彦火火出見尊が和多都美宮で、豊玉姫の持て成しを受けた時に出されたお食事だと伝わっています。 本来は、濱殿様、御子神社に加え本社の和多都美神社の旧暦6月1日と旧暦11月1日にも供えられました(※五社祭)。 かつては、平山家の当主が和多都美神社の太田浜に生息するシラモ、アジをとってきて天日干しに乾燥させ、米は御子神社の神田があったので、そこでとれたものを炊いて、ご飯を準備していました。 アワビ殻(アワビの貝殻)に、@シラモ、Aアジ(又はイワシ)、Bご飯をもって献饌します。 濱殿には米、お神酒とこの龍宮御饗のみをお供えしますが翌日の御子神社ではこの他に、アワビ、マガリ貝をかたどった餅、山の幸として柿、栗、梨を供えます。 濱殿神社は豊玉彦命の御陵とされ、この森からは古代の氏族を葬ったとみられる箱式石棺が発見されています。 また、和多都美宮司の屋敷もすぐそばにあり、この濱殿様のあたりは対馬阿曇氏の拠点だった可能性が非常に高い地域です。 豊玉彦命は、隠居すると和多都美宮の守護を豊玉姫に託し、この濱殿様の地へ住まわれたともいいます。 和多都美神社にお参りされる方は、濱殿様と御子神社へもぜひお参りしてください。 この三社は、海神の親(濱殿)、子(和多都美)、孫(和多都美御子)の三世代の神様をそれぞれお祀りするので初詣などで家内安全、繁栄のご祈願をされたい方は、この三社を詣でるのがお勧めです。 facebook和多都美神社(対馬) |