三宅神社
みやけじんじゃ 所在地 社名















   【延喜式神名帳】三宅神社 丹後国 加佐郡鎮座

   【現社名】三宅神社
   【住所】京都府舞鶴市北吸212-5
       北緯35度28分21秒  東経135度23分10秒
   【祭神】豊宇気姫命 多遅麻毛理命
   【例祭】11月3日 例祭
   【社格】旧村社
   【由緒】創祀の由緒不詳
       天正年間兵火で焼失
       明治15年三宅神社と改称
       明治24四年現在地に遷座
       昭和11年村社

   【関係氏族】
   【鎮座地】旧所在地は三宅谷
        明治24四年現在地に遷座

   【祭祀対象】
   【祭祀】江戸時代は「荒神」「北吸神社」と称していた
   【社殿】本殿
       拝殿・社務所

   【境内社】

かっては旧北吸村にあつて「荒神」さんとよばれた。
明治22年舞鶴鎮守府設置の勅令により、旧社域(現市営三宅団地)一帯は軍港用地として買収され、同24年に現在地に遷座した。
明治24年、元の北吸は軍用地(射撃場)になって立ち退かされた、全戸が糸谷(現在の北吸谷)や浜地区に移住した。


由緒

由緒
創立年代不祥なりと云えども上古の大社にして大日本史に加佐郡11社の内として延喜式神名帳に録しあり。天文年間には浜村六島の激戦、天正年間には一色細川両氏の対抗戦包囲戦等数次の兵火にあい、或は仏教旺盛時代に異説せられたる疑いあり。
神子屋敷神子田等の字を存し、貴官家の館跡と称する所あり。大宝3年3月地震3日にして止まず。加佐郡十郷の内凡海の郷、神戸郷等の陥没と共に三宅郷の名も基根山麓に三宅谷と字名に存して祭祀せらるるのみになりたり。

全国神社祭祀祭礼総合調査 神社本庁 平成7年



三宅神社

三宅神社もまた所在地に異説がある。ミヤケを屯倉であろうと解釈する場合、これは大化改新(645)以前の皇室領を指す。この領内には穀倉としての屯倉が建ち、倉に収納した穀物を神格化するところから神社が成立する。これがミヤケの社である。一方、三宅は「三宅達等之祖多遅摩毛理」(古事記)とか「三宅連。新羅国王の子、天日桙の後なり」(新撰姓氏録・右京諸蕃下)、または「三宅史。山田宿称と同じぎ祖、忠意の後なり」(同。河内国諸蕃)として中国(魏)の出自であるとする。
 北吸の三宅神社の祭神は豊宇気姫命である。同社は軍港設置に伴い現在地へ移転したもので、近世には三宅荒神または単に荒神と称えていたが、明治5年に北吸神社、更に15年に三宅神社と改称した。もちろん「神名帳」所載の三宅神社をこれに比定したためである。祭神を豊宇気姫命としたのは、三宝荒神が台所の守護神(竃の神)であるところから、明治の神仏分離令によって同じ食物に関係深い神を祀ったものである。
 この三宅神社を式内とする考え方に、河辺中の八幡神社側から異議が唱えられ、この神社を式内三宅八幡神社と改称するよう府知事へ許可を求める運動が派生するなど、一時期世間の耳目を集めた。
八幡神社
河辺中の八幡神社を「神名帳」所載の三宅神社とするなら、「延喜式」編集以後に八幡神を勧請したことになる。同神社をもって三宅神社とする最大の根拠の一つは、「丹後風土記」残欠に「河辺坐三宅社」とする一行があるからであるが、この残欠に対する史料検討が完全ではない現在、直ちに河辺中を所祭地とすることには無理がある。また八幡神社がなぜ三宅神社でなければならないのか、この説明も十分ではない。同社は江戸期「正八幡」(旧語集)と称しており、この名称は大浦地区に多い。境内に貞治3年(1364)北朝年号を刻む石灯籠があって、当市の文化財に指定されている。
 八幡神は早くから仏教と晋合したが、民間に流布するのは本地垂迹説(思想)の完成する中世以降とされるから、同社の起源については、「神名帳」所載の三宅神社が、八幡神の流布によって祭神が替わったか、あるいは創建当初より八幡神を祀ったか、検討の余地が多い。
 また更に、喜多に鎮座する宮崎神社をもって三宅神社に当てる書(丹哥府志)もある。

舞鶴市史



式内三宅神社

御祭神
主祭神 豊宇気姫命
(衣・食・住ヲ司ル女神、広ク産業殖産ノ女神)
配祀 多遅麻毛理(菓子ノ祖神)
白兎神(御本殿ノ守護神、縁結ビノ神)
御創建 延長5年(西暦927年)ノ延喜式撰上以前。
御由緒 元、市内北吸ノ三宅谷(現三宅団地附近)二鎮座ス。明治34年ノ舞鶴鎮守府開庁二先立チ、明治24年此処二遷座シ現在二至ル。
主祭神豊字気姫今ハ伊勢ノ外宮ノ御祭神「豊受大神」ノ流レヲ汲ミ、古ク稲ノ神霊ヲ主祭シタ巫女ガ神格化シテ「命」ノ名ヲ得タト伝ヘラル。
御祭典
一、歳旦祭(1月1日、午前11時)
一、節分祭(2月3日、午後5時半)
  星神祭(2月3日、午後6時)
一、夏祭(7月10日、午後7時)
一、秋季大祭(11月3日、午前7時半)
一、除夜祭(12月31日、午後11時半)
毎月1日、15日、午前11時月次祭斎行。 国民ノ祝日ニ祝祭ヲ斎行。
氏子崇敬者の皆様方お誘い合わせの上御参拝下さいます様ご案内申し上げます。
境内社
神域には左記小宮がお祀りされています。
一、秋葉神社 火産霊神(火防ノ神)ヲ祀ル、厄除息災ノ御神徳有リ。
  12月15日、例祭斎行。
一、稲荷神社 稲荷大神(五穀豊穣、開運招福ノ神)ヲ祀ル。
  2月初午祭斎行。
一、恵美須神社 えびす大神(大国主命ノ子事代主命)ヲ祀ル。家内安全・商売繁盛ノ御神徳有リ。及海上ノ守護神デモアル。
  8月15日、例祭斎行。
一、吉備大臣宮 吉備大臣之神(吉禰真備公、学問ノ守護神)ヲ祀ル。  10月15日、例祭斎行。

社頭掲示板



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