男坂神社
おさかじんじゃ 所在地 社名















   【延喜式神名帳】男坂神社 但馬国 養父郡鎮座

   【現社名】男坂神社
   【住所】兵庫県養父市大屋町宮垣196
       北緯35度22分0秒、東経134度42分30秒
   【祭神】黒坂大神
       『兵庫縣神社誌』『神社明細帳』「不詳」
       『養父郡誌』「少彦名命」
       『校補但馬考』「彦坐命」
       『式内社調査報告』菅原道眞

   【例祭】10月第3日曜日 秋季例大祭
   【社格】
   【由緒】由緒不詳

   【関係氏族】
   【鎮座地】移転の有無不詳

   【祭祀対象】
   【祭祀】江戸時代は「天神」と称していた
   【社殿】本殿入母屋造銅瓦葺
       籠堂

   【境内社】八幡神社

上古少彦名命・大名持神と協力してこの国土を経営された時、琴引山袖ヶ池という所に来て自ら六張の弓を張りこれを掻き引きならし松風に合わせて神楽を遊ばれたと言う。 それよりこの山を琴引山と言い、この縁によって少彦名命の神霊を留めて社頭を創立したと言う。
天正10年(1582)の豊臣秀吉による中国地方侵略により一切の文献記録が失はれ、祭神、由緒も忘れられたため、祭神に菅原道真を持つて來たのではないかと思われる。


男坂神社のシラカシ林

・県指定天然記念物
・養父市大屋町宮垣
●急な石段の先に広がるシラカシ林
 養父市大屋町宮垣の大屋川左岸、小高い天満山という丘陵に男坂神社が祀られています。男坂神社の歴史は古く、社伝によれば、北側の琴引山の緑によって少彦名命の神霊を留めて社頭を創立したといわれています。
 神社を取り囲むようにして天満山全体を被う、シラカシを中心とした林が県指定の天然記念物。神社の長い参道を通って、100段以上の石段を登ると、緑豊かな社叢が広がります。
 神社入り口の竹林を除くと、全山ブナ科コナラ属のシラカシの林といってもよく、ほとんど人の手が加えられていないので、自然性が高いのが特徴。
 また、ここは蛇紋岩を基盤とする場所にあり、植生を代表する自然林としても非常に価値が高いものとされています。村の人々からは鎮守の森として親しまれ、静かなたたずまいが心地よい癒しの森です。

社頭掲示板



男坂神社

當社ノ古傳ニヨレバ上古少彦名命・大名持神ト御力ヲ協セテ此國土ヲ経営シ給ウ時琴引山袖ケ池ト云ウ処ニ來リテ御自ラ六張ノ弓ヲ張リ是ヲ掻キナラシ松風二合セテ神樂ヲ遊バシケリ、ソレヨリ此山ヲ琴引山ト云フ此縁故ニヨリ少彦名命ノ神霊ヲ留テ社頭ヲ創立セシナリト(中略)世俗二當社ヲ天神ト称ヘ祭神ヲ菅原道眞ト称セルハ誤ナリ鎭座セル山ヲ天満山ト云フハ手間山ノ転訛ナル由、手間山トハ古事記二皇産霊神ガ少彦名命ヲ吾ガ手俟ヨリ漏レ落チタル吾子ナリト宣ヒヨリ起因スト

養父郡誌



男坂神社

県道脇の小高い丘の所にある。 戦国時代には、 男坂城があり、 その後に現在の男坂神社が鎮座しているが、 創建時は不詳である。 植物相が豊富なところであり、 そのせいか境内も荘重な雰囲気が漂っている。 石段を登って行くところの鳥居には、 「式内社 男坂神社」 とある。 拝殿、 本殿とも銅板葺きの入母屋造りであり、 しっかりとした建物である。 明治25年 (1892) に再建されたものである。
 本殿大虹梁の上に、 左上を向いた迫力ある竜が目に入る。 その上の妻飾りには、 1人の力士が屋根を支え、 そばに牛が控えている。 木鼻には定番の唐獅子と獏がしつらえられている。 目を凝らして見るとここの竜、 唐獅子、 獏とも、 他の所のものよりも目がきついと思える。 また脇障子が素晴らしい。 応神天皇と神功皇后による土蜘蛛退治である。 8代目中井権次正胤の得意のテーマであり、 丹波市にもあと2、 3カ所の神社にも見られる。

丹波新聞2015年06月03日



男坂神社のシラカシ林

兵庫県指定文化財
男坂神社のシラカシ林
指定年月日 昭和61年3月25日
所在地 養父郡大屋宮垣天満山196番地
男坂神社は、宮垣の約八十戸が守る大きな神社です。
平安時代には神社名が知られる式内社で、天満山と呼ばれる小高い丘段の頂上に本殿があります。
神社の境内には、高木層ではシラカシ、カゴノキが優勢で、それにホウノキ、ムクノキ、エゾエノキ、エゴノキなどの落葉樹が混成しています。蛇紋岩地帯に多いヤマカシワも生育して植物層も豊富です。
境内には幹廻りが150cmをこえるシラカシ、カゴノキが約20本も生えています。本殿を含めた6625uの範囲が、県指定の天然記念物です。杉の植林などで失われた但馬の里山の原型が残る貴重な森です。
また男坂城跡と呼ぽれる山城もあります。本殿のある場所が本丸にあたる主郭です。そこから下の広場まで続く二段の平坦地が城跡の曲輪です。そして城の西側は堀切で守られています。宮垣区には男坂城と三方城の二城があり、大屋の入口を防御しています。
県指定文化財のシラカシ林、天正5年の但馬攻めに備えた男坂城跡、菅原道真公もお祀りする男坂神社がある天満山の森は、様々な自然と歴史を伝えています。
平成17年3月15日
大屋町宮垣区・養父市教育委員会

社頭掲示板



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