当社を式内温泉神社に比定する説がある。 那須氏・大関氏の崇敬篤い神社である。 |
大宮温泉神社社伝 本社の主祭神は大己貴命である。那須の湯泉大明紳、三輪の神とも呼ばれた。 今を遡ること828年前の元暦2年(1185)2月、那須与一が源平屋嶋の合戦で、平家が船上に掲げた神扇を一矢をもってく射落し、天下に武名を轟かせた。 与一の祖真信も、大治2年(1127)12月、帝の命をうけて八溝山の怪鬼岩岳丸を退治したが、何れも那須湯本鎮座の温泉神社の大神、大己貴命の助けにによる武功であった。 与一がその神恩に感謝して、那須の総領に任じられた文治2年(1186)、大三輪山高尾の森の居城高館城にこれを勧請した。領内の村々にもこの社を祀り、106社に及んだと伝えられる。 那須氏の後を継いでこの地を治めた大関氏もこれを信奉し、寛文8年(1688)8月、黒羽藩主大関信濃守増栄が現在地に遷座した。この地を後郷高尾の森檀山と云う。 増栄は、この社を那須郡惣社と定め、大宮の尊号を付して壮麗な社殿を造営し、代々氏の守護神として尊崇した。 明治12年(1879)5月、火災により社伝・宝物・古文書等悉く焼失したが、翌13年(1880)12月に氏子の浄財をもって再輿し、今日まで旧両郷村の郷社として、氏子、崇敬者の心の拠となっている。 本社は那須氏大関氏の時代を経て、実に827年余の歴史を刻み、<■郷八景>のうち「壇山の夜雨」として永く語り継がれている。画人小泉斐は第49代宮司である。 本年神宮の第62回式年遷宮に当たり、その記念事業としてこの碑を建立する。 平成23年(2013)10月 宮司 社頭石碑 |
大宮温泉神社 神々の座す霊峰に鎮まる社。まつりの宝庫。 那須余一が那須の温泉神社を分霊し、高館城内に建立。 大関土佐守高増の代に現在地に移す。 那須家より拝名した小泉家が代々神職を務めていたが、明治から池澤、中山、大野とかわり現在に至る。 代々領主の加護を受け、旧両郷村の村社としてそのしきたりを継承し、氏子、崇敬者の心のよりどころになっている。 栃木県神社庁 |