青木川と丹羽用水に囲まれた江南市前野町西に、かつて青木川の水源であった「前野の清水」を活用した「しみず公園」が整備されている。 井出神社はこの地に鎮座していたとの説がある。 |
井出の清水 井出の清水は、「前野の清水」ともいいます。前野と宮後の境にあって、一面すすきや葦が生い茂る荒野でした。そこに清水が湧き出て、流れとなり青木川となっていました。 ここには、「清水のお菊」という悲恋物語が伝えられています。いつの頃か分からないが、お菊は、余野に住む絶世の美人で、宮後の青年たちの羨望の的でした。その頃一人の青年に見初められ、人も羨むほどの仲でした。しかし、お菊は、ほかの青年からも慕われたため、心を魅かれてしまいました。そこで初恋の青年は絶望のあまり、お菊を殺して清水に投げ込んでしまいました。 まもなく、お菊が、亡霊となって現れるという噂が付近に知れわたりました。人々はこの娘の死を悲しみ、亡霊を恐れて、 「恐ろしいぞや前野の清水 死んだお菊が化けて出る」 と歌い、後にはお菊のために碑を建てて、冥福を祈ったと伝えられています。 江南市観光協会 社頭掲示板 |