人皇46代孝謙天皇の御宇天平年中、玉安姫が隠岐国に来て創祀と伝。 |
的の前 昔、都を切り開き、鴨川のほとりに住んでおられた別雷神は、次の行き先を決めるのに、葵の葉を結んだ矢を射放った。 その矢を追って、川を越え、野を越え、ついに若狭の港から船で追い、島にたどり着いた。 入り江に近づくと、かたわらの断崖絶壁にまぎれもなく、葵の葉を結んだ矢が突き刺さっていた。 島の名は隠岐であった。そこでその湾に加茂の名をつけ、別雷神は、加茂の地域を開発し、人々の暮らしを導き、住みよい村落を作った。 後に加茂那備神社に祭られ、今も、その矢の立った岩を「的の前」と呼んでいる。 隠岐島後民話・伝説案内板No.18 社頭掲示板 |