往昔、伊予の国から船出していた奈伎良比売命が、日本海を航海中に大時化に遭い、やがて方角も失い途方に暮れていたところ、遥か彼方に点った灯火を頼りにこの地に上陸し、そこで地域の住民に温かいもてなしをうけたことにより永住を決め、やがて当地の産土(うぶすな)神として祀られ、この地に鎮座された。 |
奈伎良比賣神社 鎮座地 島根県隠岐郡海士町豊田 御祭神 奈伎良比賣命(なぎらひめのみこと) 例祭日 7月5日 由 緒 「延喜式」の式内社。名神大社 宇受賀命神社の御子神とされる神社です。 伝説によると、御祭神の奈伎良姫は伊予の国から出航したところ、日本海を航行中に暴風雨にあって方向を見失われました。困っていると、はるか彼方に火の明りが見えたので、これに向かって船を進めたところ、無事に島にたどりつくことができました。翌日、仮の宿から集落を眺めると、朝日を拝む、海に開けた土地でありました。姫はこの場所をたいそうお気に入りになり、豊かに稲がみのる場所 豊田(とよだ)と命名し、ここに社を建て、産土神として鎮まることとなったそうです。 一部の説には、奈伎良姫は柳井姫の別称であるともされています。 いずれにしても、農林漁業の幸と航海安全の女神とされ、また安産、子育ての神とされ信仰されています。 隠岐神社HP |