南子神社
なごじんじゃ 所在地 社名















   【延喜式神名帳】南子神社 伊豆国 賀茂郡鎮座

   【現社名】南子神社
   【住所】東京都三宅村神着
       北緯34度7分0秒,東経139度31分21秒
   【祭神】南子命
   【例祭】8月27日例祭
   【社格】
   【由緒】由緒不詳

   【関係氏族】
   【鎮座地】移転の記録はない

   【祭祀対象】
   【祭祀】
   【社殿】本殿木造の小祠
       拝殿・土藏・社務所

   【境内社】

神着南方山腹に鎮座する。
『三宅記』の三島大明神の第三の后神(佐伎多麻比当ス)が八王子を一度に産んだ時、「一番はなご」が南子命であり、当社の祭神とする。
本殿に南子宮のほか諏訪社・住吉社をも合祀する。したがつて、本殿は三扉にわかれている。
三宅島をとりまく都道の門原バス停から山手側の村道を上り、約一キロのところにある南子山に鎭座する。南子山は円形の小山であるが、中へ一歩踏み入れば、昼なお暗い椎の木の原生林である。道とも沢とも区別のできかねる小道を上り、いよいよ南子山にさしかゝると、坂は一段と勾配を増してくる。そこから海礫がならべられた石段を約50m上ると、南子神社の社殿に到着する。


南子山鎮座南子神社

門の原(かどのはら)の食堂「紅屋」の角から山へ登ってゆく。急坂をのぼり集落のはずれに出ると、西側に谷の見える緩傾斜のやせ尾根となる。もう一度急坂を登りつめるとまた似たような地形のところに出る。両側の谷壁斜面は茶畑となっている。前方に極相に達した森林でおおわれた円い小山が見える。これが南子山である。
山道からやや西にそれた小道を登ってゆくと、小山にかかる。そこから海礫をならべた急な石段を垂直約25m(目測)のぼりつめた、二万五千分一地形図にある128mの独立標高のあるあたりに、南子神社の小さい木造の社殿があり、トタン屋根の簡単なうわ屋でおおわれている。社殿の総高約1m70(目測)。社殿のある付近は東西幅約30mのわずか南へ傾いたやせ尾根の上の平坦面となっている、それをごくわずか、深いところで約40cm(目測)けずって、東西約3m50(目測)南北約7m(目測)ほどの平地をつくり、その南に寄せて北面して社殿が建てられている。
付近の植生はシイを主とした極相に達した原生林で、下生えは疎であるが、社殿の南側にはシノが密生している。遠望すると独立した小丘陵のようにも見えるが、地形図でみられるように、実際は尾根の一部である。露頭は悪い。落ち葉が散り敷いていて表面採集は出来ない。わずかに土の出ているところでも、遣物は何も見当らない。
社叢はシイの大木が卓越しているが、樹高は、高いものが約20m(目測)ぐらいで、そろっている。25m(目測)ぐらいのものもある。

三宅島式内社に関する歴史地理学的研究 森谷ひろみ



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