八王子社
はちおうじしゃ 所在地 社名















   【延喜式神名帳】氐良命神社 伊豆国 賀茂郡鎮座

   【現社名】八王子社
   【住所】静岡県下田市中
       北緯34度41分22秒,東経138度56分42秒
   【祭神】
   【例祭】
   【社格】
   【由緒】不詳

   【関係氏族】
   【鎮座地】

   【祭祀対象】
   【祭祀】
   【社殿】本殿流造二扉 小祠
       

   【境内社】

『三宅記』の三島大明神の第三の后神(佐伎多麻比咩命)が八王子を一度に産んだ時、「四番テヰ(テラヰ)」が氐良命であり、当社の祭神とする。
現地では「おはっちょうさん」と呼んでいた。山裾の小さな祠であるが、民家の庭先を通って行く。


八王子社

下田市中の屋号「お八王子(はっちょうじ)」の村山正作氏によれば、「通称お八王子様といい、もと村社であった。中村の神社に合祀したが、又もどりたいというので、もとのところ(現社地)におもどしした。御本尊様は、当時は小さな石であったが、現在は木像である。白浜神社(伊古奈比咩命神社)の八王子を祀っている。」という。また八王子社のすぐ近くに寺入(てらいり)という地名があり、なまって「てなりい」とよんでいるとのことであるが、この寺入の地名と、八王子を祀っているということとで、氐良命神社と関係があると思われたものか。
旧い中村の集落の北東のはずれ、高根山からつづく丘陵に刻まれたごく小さい谷の谷口、海抜約10mのところにこの小祠がある。山をごくわずかけずって小さい段をつくり、タブの立木を背にして、高さ約80cm(目測)の木造の小祠が、高さ約1m70(目測)の石造瓦葺の上屋の中に安置されている。上屋はかなりいたんでいる。上屋の中に青銅の鈴が二つさがっている。社殿の前には高さ約1m20の石造の御神燈がある。社殿向かって左のものは天保5年(1834)正月、右のものは嘉永7年(1858)6月の年号がある。
うしろの山は下生えの密な雑木林あるいはそれの切り開かれたもの、社殿のまわりはイチョウ・タブなどのかなり大きい木が何本かあり、小さいながら社叢をなしている。

三宅島式内社に関する歴史地理学的研究 森谷ひろみ



八王子社

同村に屋號を「おはっちょうじ」と称す故家村山家(現当主、村山正作氏)の存することが注目され、當社は同家の守護神であつたと考へられるのである。村山家が何時から當地に住み着いたかは詳審でないが、さほど古くからのことではなく、恐らく近世からと考へられる。したがつて、当社を式内社にあてるのは無理であらうと考へられる。

式内社調査報告



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