射山神社
いやまじんじゃ


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【射山神社】

式内射山神社
延喜式(えんぎしき=927年)の神名幌に記録される神社です、祭神はオオナムチノミコトとスクナビコナノミコトの温泉の神を祀る神社で、1500年前の歴史がある。古く貝石山を御神体としていた。明治の終わりごろ榊原村内の御社を合祀している。

射山神社 棟札
榊原氏が射山神社を守護神にして社殿の再興をしたことが棟札から分かる。興経(おきつね)の肩書きに檀那大中臣氏(だんなおおなかとみし)が付けられているのは、興経が外宮の神官をしていたことで神宮祭主大中臣氏から認められたのだろう。伊勢の神宮との関係は神宮湯垢離(ゆごり)から続くものであり、天正16年(1588)3月に守護神射山神社を温泉大明神として大規模な湯冶場を造営している。
このころから宮口氏を宮司として置いたようだ。
棟札左の氏経(うじつね)は興経の子であり、氏経も大中臣氏を名乗っている。

射山神社 長命水
またの名を「榊の井」という。
継体天皇の皇女豆角媛命(サゲヒメノミコト)が斎王になられたとき、物部伊勢小田連に使いを出して、この地の榊枝をお採りになり、神社境内の湧水に一夜浸して大神宮祭祀に供せられた。毎年繰り返され「ななくり」は後に「榊原」となったという伝説があります。この湧き水を長命水と言い、またの名を榊の井と言います。
継体天皇の時代ですから1500年は経っています。
なぜここの榊かというと、都から神宮に向かう途中に「ななくりの湯」で湯ごり(身を清めるためにこの地を通っており、榊の自生を見つけていたのだろう。この伝説を後世に伝えるために毎年2月12日に榊を神宮に奉納する「献湯祭」を実施している。

射山神社 湯元跡
江戸時代の湯治場の絵図に「湯所」と表示されており、さらに昔の湯垢離もここでされていたのではないかと考えられます。
湯治場がなくなってもこの温泉が使われており、古老の話によると冬の寒い朝などは温泉の湯気が神社の森を覆ったという。
少し下流を石炭発掘でボーリングされ、石炭は出ず温泉ばかりで「新温泉」という風呂屋が出来た。その頃から湯量が減りだして終戦後まもなく涸れてしまった。

旧道 一の鳥居跡
明治の柊わりごろまで使われていた榊原の幹線道路沿いに射山神社の一の鳥居跡がある。
江戸時代の温泉絵図には既に「鳥居跡」と記されているから、ずいぶん古いことだろう。
でもこの旧道は終戦後しばらくは使われており、ここを往来するときはこの場所で神社を軽く拝んで通ったものだ。
鳥居跡の標石も朽ちており、射山神社御遷座400年を記念して新しく建て替えられた。
射山神社の御神体は、古くは背後の貝石山でその手前に神社の森がある。ここから神社を拝むと御神体である貝石山を拝んでいることになる。御神体を現在の神社に遷したのが天正16年(1588)だった。
榊原温泉ご案内処 http://www.zc.ztv.ne.jp/sakakibaraonsen/


射山神社の棟札

『津市指定有形文化財(書跡)
射山神社の棟札
  その一
縦67cm、横11cmで先端が尖がった形体を持ち、松材で作られています。
棟札には、天文9年(1550)、榊原城主榊原信濃守興経が祭神・湯之大明神氏山御前の社殿を建立したことが書かれています。
また大中臣の肩書があることから伊勢神宮の祭主をしていたことがわかります。
  その二
縦56cm、横12cmで先端が尖がった形体を持ち、もち材で作られています。
棟札には、永禄7年(1564)、榊原氏経が祭神・鑰鳥明神の社殿を建立したことが書かれています。
こちらも大中臣の肩書が見られ、氏経は興経の子であることから二代続けて伊勢神宮の祭主を司っています。
射山神社は「延喜式神名帳」に記載されている式内社でもとは背後の貝石山の中腹に祀られていましたが、天正16年(1588)、榊原氏によって現在の地に移されました。
管理者 射山神社
津市教育委員会

社頭掲示板



献枝祭之碑

そもそも長命水榊の井は人皇26代継体天皇第六皇女萱角媛命伊勢大神宮の榊枝を採り一夜この井に浸し置き、翌朝神祭の用に供したことが始まりで毎年榊枝を神宮に献する例となった。
後に村名も「榊原」が使われるようになったとと伝わる。
世の中の人はすつれど千早振る
    神にまかせて住む榊原
当地に湧く温泉「ななくりの湯」は、神宮湯ごりの場で古くから神宮との関わりは篤く、ここに過去1500年前にさかのぼり、射山神社氏子が中心となって皇大神宮へ榊枝献上を献枝祭として再現したものである。

社頭掲示板



大国さまの「恋こ槌」

温泉の神様に大己貴命をお祀りしています。
大己貴命は縁結びの神様として知られる出雲の神さま大國主命なのです。
その神さまが大きな福袋と小槌を持って姿を現されたのが大国さまです。
特に射山神社ではこの小槌を「恋こ槌」と呼んでいます。
大国さまにお祈りされ「恋こ槌」に触られることでよいご縁、幸せのご縁をお受け下さい。
式内 射山神社

社頭掲示板






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