昭和30年代頃まで当社の前の1229番地の民家の裏庭には坂合大明神という小祠があつて、土地の人はこの社が当社より古い神社であるという口碑を今に伝えている。 |
坂合神社 住吉神社「日誌」の大正12年(1923)1月30日(火)の欄に、「午前中社司は坂合町垣内義裏坂合神社を視察す」とあるから、この頃には坂合大明神祠の存在は知られており、実見が可能な状態であったことが確認できる。 しかも、『北條町志』の「住吉神社の前面の増田繁夫氏宅に坂合大明神と云ふ小祠があり中に一尺程の石の五輪と圓石五個が収めてある。現在の祠は寛政五年建立とある石柱によれば今から凡百五十年前のことである」 それはさておき、ごく最近のことながら、昭和も30年代頃まで宮前の1229番地の路地の奥に、赤い鳥居で五輪さんを祀った「坂合大明神」と称した祠が存在したということを、地元の方からお聞きした。掲載した写真は1230番地の上棟祭の様子であるが、左手奥の隣家の裏庭とおぼしきあたりに鳥居と小祠が覗いているのがそれであるという。後年1229番地も建て替えられ、祠はその折に撤去されたとのことである。 住吉神社創建千三百年記念誌 |