継体天皇の弟皇子・太郎子王の創祀と言われている。 鵜甘神社は荒樫神社本殿の背後の山上に鎮座している。 荒樫神社は「男大迹王子」の頃、崇敬された神々ということが伝えられている。社には平安期と平安末期の木造十一面観音菩薩各一駆の等身大を越える仏像が、また鎌倉時代の作といわれる木造「泰澄大師坐像」も安置されている。 |
荒樫神社 有形文化財 木造十一面観音立像 二躯 荒樫神社(西樫尾区) 像高 (左方)181.9cm (右方)186.3cm 昭和61年8月12日町文化財指定 本殿奥の中央厨子左右に祀られている二像はいずれも頂上に仏面天冠台上方の正面に阿弥陀如来立像の化仏そのまわりに十一面を戴き、左手は屈して水瓶を執り、右手は垂下して五指を開いて立つ形でまばら彫と鬢髪一条が耳半ばを亘っている。条帛、天衣を着し裳と腰布をまとう。 左方の像は11世紀前半頃の充実した地方彫刻の風が認められ右方像はある程度左像に倣って平安末期(12世紀)に造像されたと憶測される。 本二像は当地方における等身を超える十一面観音像の貴重な古例といえよう。頂上仏面や十一面、天冠台、台座や光背などはともに近世の補作である。 今立町教育委員会 有形文化財 木造泰澄大師坐像 一躯 荒樫神社(西樫尾区) 像高38.5cm 昭和61年8月12日 町文化財指定 この像は肖像彫刻であり、桂の一木造・丸彫・彩色像で両手先のみが矧ぎつけられている。やや首を前に傾け右前の衣を着け、両手は胸前で持ち物を握る形の僧形坐像である。衣紋の彫りなども簡素で全体に素朴で親しみを感ぜさせる姿である。やや破損補修がいちじるしいが、鎌倉時代末ごろの作と想定される。 今立町教育委員会 社頭掲示板 |