東方約1Kmのところに藤ノ木権現があり、藤ノ木権現は水田の中に石祠があるだけであるが、ここがもと伊久礼神社のあつた所ではないかといわれている。 |
万葉の歌碑 このいしぶみは、わが国で現存する最古の歌集、「万葉集」第17(「国歌大観」番号3952)にある、大原高安真人の歌を陰刻したものである。 歌は天平14年(742)の作で、僧玄勝が伝誦した古歌とされている。碑面には、 妹我家尓伊久里能森乃藤花 今來牟春毛常加久之見牟 とあり、「妹が家に伊久里の森の藤の花、今来む春も常かくし見む」と読む。 この歌は、ここから北東一・五キロメートルの、藤の木地内に現存する万葉の藤を詠んだものとして、明和元年(一七六四)秋、井栗村の大庄屋松川牧牛が歌碑を建立した。地名の「伊久里」をめぐり、越中・大和などとする説もみられるが、地元では越後説が古くから伝えられてきた。 昭和51年12月7日 市の文化財に指定 三条市教育委員会 社頭掲示板 |