嫗岳(うばだけ)大明神の化身である大蛇が住んでいた厳窟が御神体。宇田姫神社の御神体である穴と通じているという説がある。 『平家物語』緒環の章に登場する由緒ある社殿と洞窟。 祖母山上の上宮、麓に近い山中に下宮、穴森社、山麓に遙拝所という社殿があり、正式には三社殿を含めて一社であつた筈である。 |
由緒 古くは池の明神、窟大明神、近代(1703年)に至り、穴森大明神と唱される。 往古、この地に冬でも青葉繁り、満々と水をたたえる一町歩ばかりの池があり、その中には大蛇が棲んでいた。 里人はこれを御神体と崇め、四季の祭を行なっていたが、一度でも祭が粗末に行われると天候急変し、里人を苦しめる禍が起きた。 岡藩主中川久清公はこれを憂慮し、「住民を困らす神」があるはずはないと奉行に命じ、大暴風雨の中数日を要して「池さらえ」を為し、今日の態様にしたと伝えられている。 以後、禍は皆無となった。 全国神社祭祀祭礼総合調査 神社本庁 平成7年 |
穴森伝説の概要 この洞窟は嫗嶽大明神の化身である大蛇の棲息した処と謂われ往古は水を湛えていたが中川藩主が現在の如く水を放出し民心を鎮む。 元禄16年10月この洞窟より大蛇の骨が発見され宝永2年藩命で現在の岩穴に神体として祀る。(往古は池の明神、中古は窟(いわや)大明神又は穴森大明神と唱う) この大蛇は大神姓の神婚伝説の主役であり平家物語、源平 盛衰記に見ゆる緒方三郎惟栄の遠祖(いとおそろしきもの)と謂われている。 この度子宝神授の神の鎮守されたこの神聖な洞窟内に照明 の設備を行い縁故参拝者並に一般参拝者の利便に供す。 昭和54年正月 穴森神社社務所 社頭掲示板 |
穴森神社概説 当社は往古は池の明神、窟大明神と唱えられ平家物語に述べられた「いともおそろしきもの」で緒方三郎惟栄の遠祖を産ましめた、延喜式内健男霜凝日子神社(往古嫗岳大明神と唱う)の化身たる大蛇の御霊を祀った社である。 天候氣象を司る神として特に子宝を神授され子孫繁栄の神として又大神氏一族の遠祖として血縁者の参拝特に多し。 昭和56年5月 穴森神社々務所 祭日 5月2日(俗に祖母山祭り) 9月23日(神幸祭で健男霜凝日子神社と同所に会す) 霜月初寅(俗に寅祭り) 社頭掲示板 |