若狭彦神社
わかさひこじんじゃ


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【由緒】

若狭一の宮は神社の記録によりますと、奈良時代初期にあたる養老5年(721)に創建されたといわれています。若狭一の宮は上社と下社の総称ですが、ふつう上社を「若狭彦神社」、下社を「若狭姫神社」と呼んでいます。彦神社は和銅7年(714)遠敷郡下根来村白石に創られましたが、霊亀元年(715)現在の地に遷社したとされています。
 祭神は、彦神社は彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと・山幸彦)、姫神社は豊玉姫命(とよたまひめみこと・乙姫)です。共に、海上安全、海幸大漁の守護神として信仰されています。
 彦神社の本殿は、文化10年(1813)造営で正面、側面、向拝が3間の三間社流造桧皮葺の建物で、山を背景に建てられています。神門(中門)は天保元年(1830)の造営で、四脚門形式の切妻造桧皮葺、随神門は江戸時代後期の造営、八脚門形式の入母屋造桧皮葺です。
 姫神社は、本殿は享和2年(1802)造営の正面3間、側面3間、向拝1間の流造桧皮葺の建物です。本殿を囲む瑞垣(透塀)の内部には千年杉で有名な神樹が聳(そび)え、千古の神域を一層森厳にしています。神門(中門)は、享和3年(1803)の造営、随神門は寛保3年(1743)の造営で、ほぼ上社と同じつくりとなっています。
 この二つの神社で共通する点は、境内に、本殿・神門・随神門といわれる3つが一直線に配置されていることです。全体的には、彦神社は本殿の前面屋根が短く簡潔なところから厳粛な神殿といわれるのに対し、姫神社は本殿の屋根が流れるように伸びていますので、やさしく美しい感じを受けます。
 姫神社の社叢はカゴノキ、ムクノキなど暖地性広葉樹林で、県の天然記念物に指定されています。

小浜市HP



【由緒】

若狭彦神社の上社の祭神は「彦火火出見尊」で「若狭彦大神」と称え奉り、下社の祭神は「豊玉姫命」で「若狭姫大神」と称え奉る。
若狭国遠敷郡西郷ノ内、霊河の源、白石の上に、先ず彦神、次いで姫神が降臨されたので、その地に仮に社殿を営み、後、元正天皇の霊亀元年(715)9月10日に今の地に遷し奉ったと伝えている。
古来から若狭国の「一の宮」として信仰されているが、殊に、水産業者には、海上安全、海幸大漁の守護神として崇敬されている。
また、奈良東大寺二月堂の「若狭井」の水源と伝えられる鵜の瀬の霊域は、当社の飛地境内地で由緒が深い。
下社は、元正天皇の養老5年(721)2月10日に豊玉姫命を遠敷の里に奉祀した。
古来から若狭国「二の宮」として信仰されている。
延喜式神名帳に「若狭比古神社 二座 名神大」と記載されているように上社と下社とを合せて「若狭彦神社」と尊称している。
天慶3年(940)正月6日に上社に「正一位」、永保元年(1081)に下社に「正一位」の高い神階を給い、明治4年5月に上社下社共に國幣中社に列せられた。
御神徳は広大無辺で、称徳天皇が神護景雲4年(770)に鹿毛馬を献ぜられたのを始め、歴朝の御崇敬。
国司、守護、領主、藩主、武士、庶民一般の「守護神」として深く信仰されてきた。
楼門に安置してある随身は、御祭神の降臨の時にお供をされた神々である。
境内は、千年杉をはじめ老樹亭亭と聳え、閑雅幽邃の地で、神威渺渺とした神域である。
 若狭彦大明神が、宇多天皇の御子敦実親王に告げられた「四神の御歌」。
  みな人の 直き心ぞ そのままに
   神の神にて  神の神なり 

福井県神社庁



【参拝の栞】

霊亀元年9月10日鎮座。
小浜市下根来白石に鵜の瀬というところがある。遠敷川の清流が巨巌に突き当たって淵をなしておる。この巨巌の上に、先づ若狭彦神、次いで若狭姫神が降臨されたと伝える。この南方150mのところに、創祀の社と伝える白石神社がある。
その後、永久鎮座の地をもとめて、若狭国を巡歴なされた末、霊亀元年9月10日に、龍前に若狭彦神社、6年の後、即ち、養老5年2月10日に、遠敷に若狭姫神社が鎮座。上下分かれての鎮座は、深き幽契の存するところと恐察しまつる。
下社を古来、若狭姫神社、遠敷神社(遠敷明神)とも称したが、明治初年、国幣中社に列せられて、官祭を仰せ出された後は、若狭姫神社、または若狭彦神社下社と公称されるようになった。また上社及び下社を併せて、若狭彦神社とも、上下宮ともたたえまつる。


文化財

重要文化財(国指定)
太刀 銘 宗□(伝宗近)(工芸品) 平安時代の作。寛政7年(1795年)に奉納された。刃長79.1cm。明治45年2月8日指定。
詔戸次第(乾元2年卯月21日) 1巻(古文書) 鎌倉時代、乾元2年(1303年)の書写の祝詞。昭和48年6月6日指定。
福井県指定文化財
有形文化財 若狭彦神社(上社)本殿・神門・随神門 3棟(建造物) - 昭和54年2月6日指定。
若狭彦神社(下社)本殿・神門・随神門・社叢 3棟(建造物) - 昭和54年2月6日指定。
小浜市指定文化財
有形民俗文化財 奉納船と神体船 - 市内各神社に残る7船のうち弁才船模型(海幸丸)。平成21年8月21日指定。
天然記念物 若狭彦神社(下社)オガタマノキ - 昭和45年10月29日指定。





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