延喜式神名帳とは?


「延喜式」は全50巻から成る律令の施行細則を記載した書物です。神祇式が巻1〜巻10で、巻9・10が神名帳といわれます。
神名帳は国家が神祇祭祀をどのように行うかを定めた「延喜式」に付随したもので、祭祀を行う対象の神社を一覧表にしたものです。
記載されているのは国、郡別に(当時の)神社名と祭祀の「格付け」です。
神名帳には全国3132座(祀られる神の数であり神社数ではない 神社数としては2861社)が大略以下のように格付けされています。
宮中で神祇官が祀る神 737座(官幣社)
そのうち大社と記載され「幣(みてぐら)を案上(机の上)に奠(たてまつ)る神」が304座
「幣を案上に奠らざる神」が433座
宮中ではなく地方の国司が祀る神2395座(国幣社)
そのうち大社と記載されるのが188座
それ以外(国幣の小社)が2207座となっています。
この神名帳に記載されている神社を「延喜式内神社」または単に「式内社」と称しています。
延喜式の完成時点(延長5年=927年)に確実に存在していたことがわかり、今日までその神社が継続しているのであればそれだけ歴史のある(由緒がある)神社であり、当時においても有力な神社であったと思われます。