電子国土


電子国土国土地理院が提供するシステムです。
国土地理院は電子国土について次のように説明しています。
「電子国土」とは、数値化された国土に関する様々な地理情報を位置情報に基づいて統合し、コンピュータ上で再現するサイバー国土をいいます。「電子国土」は、それぞれの地理情報の作成者がその情報を発信し、利用者は必要な情報を探し、目的に応じて加工し利用できる機能を備えています。インターネットに接続したパソコンがあれば、誰でも、どこからでも、ウェブブラウザ上の「電子国土」にアクセスするだけで、簡単に「電子国土」の世界に入ることができます。一度「電子国土」のネットワークの中に入れば、様々な縮尺の地図をシームレスに見ることができますし、ネットワーク上の地理情報を検索し、選択した地域の地図に必要な情報を重ね合わせて表示することもできます。


使い方
電子国土の詳細については下記を参照してください
http://cyberjapan.jp/

本サイトでは電子国土の全ての機能を提供はしていません。
1)地図上で左クリックをすると、クリック位置を中心とした地図が拡大表示されます。
2)地図上で右クリックをすると、クリック位置を中心とした広域地図が表示されます。


地図上の赤丸について
赤丸は神社の位置を示しています。地図上の建物記号の上に表示されていることが多いですが、その神社の本殿または拝殿の位置を示している訳ではありません。
「赤丸の場所はその神社の境内である」程度に理解してください。

なぜ国土地理院の「電子国土」を利用するのか。
地図を表示する理由は大きく2つあります。
その一つは所在位置を明確にするためです、住所等は良く変化します(とりわけ昨今の市町村合併においては)。また「○○商店の右」と言った記述はあくまで「記入時点」の状態でしかありません。
国土地理院の地形図は過去からの一貫性もあり、将来も同様の地形図が提供されることがほぼ確実であり、多くの一般地図(WEB上のものを含む)がこの地形図を元に作成されています。
2つ目の理由は均一なレベルで提供できることです。
一般の「道路地図」は市街地は詳しいですが、地方の山間部では記載が簡略化されます。
式内社を調べていると、都市部の式内社は数も多くはなく、所在地を調べる方法はいくつもあり、場所を特定することは比較的簡単です。
しかし、地方の集落から離れた神社は場所の特定が難しい場合があります。国土地理院の地形図は日本全国均一の水準で提供されているので、安定して情報を提供できます。
また、国土地理院はランドマークとしての神社を重視しているように思われ、式内社(論社を含む)の90%程度は地形図に神社記号が記載されていますし、その位置も正確です。
もっとも、残りの10%程度が地形図にも載っておらず、この場所の特定には非常にエネルギーを使いました。
3つ目の理由、そしてこれが一番重要な理由ですが「地形図である」ことです。
多くの一般地図は「道路地図」「住宅地図」です。
延喜式神社を調べる上で重要なことは「どのような立地条件にあるのか」です。
尾根の上に立地しているのか、谷筋なのか、広い平地にあるのか、過去は間近に海があったのか等々。
国土地理院の地形図からは、現状が住宅地に取り込まれていても、それらの立地の状況を読み取ることが可能です。
延喜式神社を調べると「なぜここに神社が設立されたのか?」は避けて通れない課題となります、地形図をじっくりと眺めるとかなりのことが解ってきます。
所謂「論社」の中には机上の語呂合わせで「式社である」と称されたものもあります。地形図を見れば「奈良〜平安初期にこのような場所に神社が置かれた筈はない」と一目で解るものもあります。